
|
|
| スキーなんかで人が大勢集まったとき、みんなでなにかゲームをしようとして迷ったことはないだろうか。 麻雀もおもしろいけれど、あれはメンバーが4人に固定されていて、しかも数時間かかる。また、そこだけでゲームの空間が閉ざされてしまう。テレビゲームをみんなで囲んでワイワイやるのもよいけれど、人が集まったときまでそれで遊ぶというのもなにか淋しい。 こんなとき、最近“めっちゃおもしろい”と一部で広まりだしたドイツ製アナログゲームがひとつふたつあれば、酒・歌なみに盛り上がること間違いなし! 日頃はあまり知らなかった友人のおもしろい性質や癖までが飛び出して、こんなやつだったのかとますます親近感が湧くからよくできている。 アナログゲームといっても、要はボードゲームやカードゲームのこと。もっとも、近頃のドイツ製ゲームは小道具にこっているうえ、ゲームの進め方がわかりやすく、短時間でたっぷり遊んだ気になるほど濃縮されている。正に究極のエンターテインメント性を秘めたゲームだ。 今回は、ドイツゲームの代表作のひとつである『6ニムト』を推薦してみよう。 別名「牛首のバカ」といわれるように、ゲームで使うカードには大きな牛首のシルエットが描かれている。それと、数字が「1」から「104」まで書かれている――それだけ。ところが、これで『7並べ』よりずっとおもしろい爆笑空間が生まれるのだ。 ゲームは簡単。あらかじめ開かれた4枚1列のカードに、『7並べ』のように、数字が小さい順に付け加えていくだけ。ところがここでこのゲームならではの工夫がある。プレイヤーは順にカードを1枚ずつ出していくのではなく“いっせーのせ”で同時にカードを出すのだが、場に出すカードの数字は間が飛んでいてもよいのでかけひきが生まれるのだ。プレイヤー全員が出したカードを小さい順に付け加える。カードは各列に残っていき、6枚目のカードを置いてしまうと、その人はそこまでその列に付け加えられたカードを全てひきとらなねばならない。 要するに、牛首カードはマイナスカードなのである。これがまた、基本は1点だけど、カードによってはとんでもない激辛の7点まで、ユニークな色合いのがいくつか混ざっている。 そんな単純なカードゲームのどこがおもしろいのかって? いやいや、遊んでみるとわかるけど、この牛首はまるでなにかの祟りのように、いったん集まり出すと、なぜかどんどん群集まってくるのだ。もろん、集めないように逃げる手段もいろいろと考えられる。ちゃんとテクニックも存在する。ところが、それでもいったん思惑が外れると、「なんで〜、こっちにばっかり」と叫びたいくらい、赤やら青やらの牛首が飛び込んでくるのだ。 かくして、栄えある〈牛首大王〉が誕生し、そのプレイヤーは必ず苦笑いしながらこう呟く。「えっ、これって、牛首を集めるゲームじゃなかったの?」 このセリフが聞きたいがために、ぼくはいつも人が集まるときには、こいつを抱えていく。今回のスキー旅行でも――ええ、もちろん〈牛首大王〉になりましたとも! くっそ〜! |